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ユネスコで働く職員より

 

「がんばれUNESCO!」


(世界遺産センター アジア太平洋課勤務  伊藤隆司)

 

Vietnam

 

その瞬間、私は凍りついた。「結局、世界遺産ていうのは、どういう団体がやってるんですか?」という言葉をかけられた時である。

 

2005年12月某日。私はPhong Nha Ke Bang National Park(PNKB)という世界遺産(自然遺産)の地元自治体代表者・住民代表者を対象に、世界遺産サイトの保全の重要性に関する理解促進のためのワークショップを開催するために、ベトナムのQuang Binhという街のホテルに滞在していた。

 

私は張り切っていた。世界遺産センターで働き始めて1年2ヶ月。中央アジア、南アジア、東南アジアで計12カ国をカバーし、担当国の世界遺産登録申請に関連した業務、年1回開催される世界遺産委員会の年次会合に向けた資料作り、世界遺産センター独自の予算である世界遺産基金を利用した様々な活動等を一通りこなし、なんとなく感じがつかめてきたし、それぞれに面白い。でも、そんなものは所詮デスクワーク。やっぱりミッションに出て、現地の人たちと直接対話し、サイトを自分で訪れる「生」の感触に勝るものなし。前日にワークショップの初日をつつがなく終え、ぐっすり寝て、すっきり目覚めてホテルのレストランでの朝食。ビュッフェには定番のパンやサラダの他に、大好きなホットケーキや(さすがベトナム!)朝粥やミニラーメンのようなものまで置いてある。素直に嬉しい。選ぶのに目移り。今日もノリノリだ!

 

ふと周りを見渡すと、日本人の団体観光客が同じレストランで朝食をとっている。こんなところにくるのはきっとPNKBを訪れる人たちに違いない。ちょっと声をかけてみよう。私は既に席についておられた初老のご夫婦に声をかけた。

 

今日はどちらへ?え、PNKBですか。明日以降もベトナムのその他の世界遺産を巡られる。いや~、私、実はユネスコの世界遺産センターっていうところから来てましてね・・・。10分程和やかに談笑。そろそろお互い席を立とうというとき、その言葉はご主人の方から掛けられた。

 

 
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