日本は、国連等の国際機関に占める財政的貢献の大きさに比べ、それらの国際機関で職員として働く日本人の数が少ないことがこれまで指摘されています。 近年では、国際機関で活躍する日本人職員数も徐々に増加傾向にありますが、ユネスコは、現在、正規職員、アソシエート・エキスパートやコンサルタント等を含めると約70名 の日本人が働いており、国連事務局が示している望ましい日本人職員数の範囲を満たしている 唯一の機関となっています( 2007年1 月現在 )。 |
ユネスコで働くには、ユネスコの正規職員ポストへ応募しポストを獲得してユネスコの職員となる、またはアソシエート・エキスパート等派遣制度を利用して一定期間ユネスコ職員として働く、 |
インターンとして無給で働くなど、様々な形態があります。 またこのほか、ユネスコが実施する個別事業においてその分野の専門家として一定期間コンサルタント契約を結んで働く というケースなどもありますが、ここでは一般的なケースについて御紹介します。 |
最新の採用情報は、ユネスコのウエブサイトに空席公告として掲載されています。 |
(アドレスは です。または、ユネスコホームページ
のフロントページで employment / internships のアイコンを選んで同じページに行くことができます。) |
基本的に外部より応募できる空席ポストが生じた際に適宜更新されますので、
頻繁にチェックをすることをお勧めします。 |
それぞれの空席公告に、当該ポストの募集締切日、職務内容や条件、 オンラインのアプリケーションフォームのアイコンがあるので、 |
アプリケーションフォームに必要事項を記載の上、オンラインで送付します。 |
なお、同時に複数のポストに応募することも可能です (ただしアプリケーションフォームは個別に用意する必要があります)。 |
応募者がオンラインで応募した後(通常、募集期間は2ヶ月程度)、ユネスコ事務局人事局で
ロング・リストを作成します。その後、採用をする部局と人事部等において更に絞ったショートリストを作成し、
採用をする部局、人事局、その他の関係者で構成されるパネルによる面接が行われます。
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その後、最終合格者が決定されると採用手続に入ります。 募集が締め切られた後から採用決定まで
の期間は、ポストによりまちまちであり、2~3ヶ月程度のこともあれば、1年近くかかることもあります。
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・ジュニアプロフェショナル( P-1/P-2 )
当該ポストに必要な専門分野における学士号を取得しており、 2~3年の職務経験があること、
英語又は仏語で職務遂行が可能であり、もう一方の言語についての知識があること等が
要件の目安となっています。
・ミドルランキングプロフェショナル( P-3/P-4 )
当該ポストに必要な専門分野における大学院修士号を取得しており、
4~8年の職務経験があること、専門分野における実績及び高い能力を有していること、
英語又は仏語で職務遂行が可能であり、
もう一方の言語についての知識があること等が要件の目安となっています。
・マネージメントプロフェショナル( P-5, D )
当該ポストに必要な専門分野における大学院修士号を取得しており、
10~15年の職務経験があること、優れた管理能力及びリーダーシップがあり、
国際経験豊かであること、更に英語又は仏語で職務遂行が可能であり、
もう一方の言語についての知識があること等が要件の目安となっています。
なお、いずれもユネスコ事務局が要件の目安として掲げている事項をここで挙げていますが、
近年ではジュニアプロフェショナルであっても大学院修士号を取得している者、
英仏双方の言語で職務遂行が可能である者など、
条件を備えた優秀な応募者が増加しているようです。
(5)待遇
ユネスコでは、給与等は国連共通のシステムに従っています。基本給のほか、ポストによる調整費等が手当てされます。
詳細は、ユネスコのウエブサイトをご参照下さい( Employment のページより、"Professionals"のアイコンを選択し、
更に"The Status and entitlements of professionals at UNESCO"のアイコンを選択)。
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2.アソシエート・エキスパート等派遣制度による派遣に応募する場合
外務省が毎年行っているアソシエート・エキスパート等派遣制度による国際機関への派遣は、
将来にわたり国際機関で働く意思を有している者(35歳以下)を対象に選考試験を行い、 それに合格すると原則2年間の任期で派遣取り決めを結んでいる
国際機関にP2レベルの職員として派遣するものです。 ユネスコも派遣対象機関となっており、 現在ユネスコで活躍している日本人職員の中にも
この制度による派遣の後、
正規職員として採用された方が多くいます。
派遣までの流れとしては、まず応募受付(例年12月下旬~2月上旬に募集要綱を発表。2007年度の応募締切は7月2日まで)、
第一次審査(書面及び語学審査。合格発表時期は8月下旬~9月上旬)の合格者を対象に、 第二次審査(面接審査。10月上旬~11月上旬に東京、ジュネーブ及びニューヨークのいずれか希望地で実施)を行い、
合格発表は毎年12月上旬頃に行われます。
その後、派遣希望機関、希望職種、希望地域などを確認の上、派遣先機関を決定した後、 派遣先への派遣手続が開始されます。実際の派遣時期は受入れ先機関との調整にもよりますが、
試験の翌年度中の春頃までに派遣されるのが一般的です。
本制度の詳細及び募集要綱や応募用紙については、外務省ホームページ() を御参照下さい。
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3. YPP (ヤング・プロフェショナル・プログラム)
本プログラムは、ユネスコが30歳未満の若者を対象に、若い優秀な人材を採用することを目的に実施しているプログラムですが、
アンダーリプレゼンティッドの国々を対象としているため、2007年現在(注:国連事務局が示す望ましい職員数を達成しない国々)日本人は採用の対象となっていません。
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4.インターンシップ
ユネスコ本部及び各地域事務所では1~4ヶ月間、学生等をインターンとして受け入れています。応募条件は、
3年以上大学等に在籍しており、英語又はフランス語が堪能であること、パソコンを使用できること、少なくとも1~4ヶ月は
働けること等となっています。応募は、オンラインで申請書を直接ユネスコに送ることになっています。
(現在、オンライン以外の申し込み方法はありません。)
条件、応募方法等の詳細は、ユネスコウエブサイト( )をご参照下さい。
なお、ユネスコウエブサイトに説明されているように、インターンの申し込みをしてから約8ヶ月たっても
ユネスコより回答がない場合は、採用されなかったとのことですのでご注意ください。
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《FAQ-よくある質問》
Q.正規職員に採用されるために最も重要なことは何でしょうか?
A.公募されているポストに必要な要件を満たしていることが何よりも大切ですので、応募する際によく要件を読むことを
お勧めします。また、当該分野でユネスコが実施する事業についてウエブサイト等であらかじめ調べてみることが大切です。
Q.アソシエート・エキスパート等派遣制度によりユネスコへの派遣が決定した場合に、
働くユネスコのセクションやフィールドを自分で選択することはできるのでしょうか?
A.基本的には派遣される者の希望を尊重しつつ、ユネスコ事務局側と調整しますので多くの場合、
希望通りになります。ただし、希望している部署に既に多く日本人職員がいる、
当該フィールドに特殊な事情がある等の事情があることなども考えられ、
配属先は派遣される者の希望とユネスコ側の状況について慎重に検討した結果決定することとなります。
Q.アソシエート・エキスパートとしての勤務後にユネスコに勤務する場合には他の職員と同様の扱いになるのでしょうか?
A.ユネスコではポストの公募にあたっては、通常は、まず内部で対象者がいないか内部公募をし
(通常一ヶ月間)、該当者がいない場合等に、その後外部公募(通常2ヶ月程度)をします
(当初より外部公募を始める等の例外もあります)。
アソシエート・エキスパートは、ユネスコ側の採用過程を経ずに 我が国で選考された職員であるため、内部公募の段階では応募できず、 外部公募となった時点で一般の対象者と同じように応募することになります。 なお、ユネスコのウエブサイトに掲載される採用情報は全て外部公募の対象となっているものです。
Q.ユネスコでの勤務を希望しているため、
ユネスコ職員の方に直接会って話が聞きたい場合はどうしたらよいでしょうか?
A.残念ながらユネスコではこのような斡旋を組織的に行ってていませんが、
ユネスコで実施する事業等についてはユネスコのウエブサイトに大変詳しく
掲載されていますので、そちらをよくご覧になることをお勧めします。
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