ユネスコで活躍する日本人職員 三浦 圭佑(みうら・けいすけ)さん

令和8年4月24日
Mr.Miura
  • これまでのご経歴と現在のお仕事の内容についてお教えください。
 
 2016年に文部科学省に入省し、教科書検定のほか、私学助成金、留学生交流促進、学校施設の防災対応等に関する課内外の連絡調整業務、また、農林水産省へ出向し食育白書執筆担当、直前は日本ユネスコ国内委員会事務局で勤務していました。
 現在は、ユネスコ本部、コミュニケーション・情報局の記録遺産ユニットにおいて、日本が拠出している信託基金による、記録遺産(手記、行政記録、芸術作品(楽譜等)、写真や映像等の報道記録等、重要な記録物)の保護・認知促進・アクセシビリティ向上を目的とした事業の執行・管理を行っています。
 記録遺産は、正に当該国が歩んできた歴史や、人々が経験してきた記録・記憶そのものです。一方で、その保護の重要性の認知は十分ではなく、また認知されていたとしてもそれにかける人的・予算的リソースが不足しているケースが少なくありません。本事業では、特にそういったLDCs、SIDS等の加盟国に焦点を当て、政策提言の促進やキャパシティビルディング、また個別の記録遺産保護プロジェクトに対する支援を行っています。

 
 
  • ユネスコ(国際機関)でのお仕事を目指されたきっかけをお教えください。
 
 これまでの文部科学省での業務において、英語でのやり取りや国際分野における事業を行っていく中で、日本という国を”国際機関”という、世界の中における中立的な立場で俯瞰して見てみたい、と思ったことがきっかけです。国際関係のやり取りや留学交流を促進する上で、世界規模で、かつ日本の外から日本という国を見たときに、現在の立ち位置やこれから日本が国際情勢の中で取るべき方向性を見いだせないか、といった、少し大げさですが確実に今後のキャリアの糧になるような経験を積みたいと考えました。

 
 
  • ユネスコで働くやりがい・大変さはどの様なところにあるのでしょうか?
 
 中立的な立場だからこそ、今世界で何が求められているか、またどのエリアの国にアプローチすべきかを判断しながら支援を届けることができるのが、ユネスコ、国際機関で働く強みだと思います。その中で実際に世界各地のフィールドオフィスの同僚やステークホルダーとやり取りし、実際に世界レベルで現場に必要とされていることや、ドナー国である日本への謝意等を感じられるのも大きな魅力の一つです。
 一方で、ステークホルダーが世界各国であるからこそ、シンプルですが言語や文化、時差等の違いを意識しながら業務を進めないと、特に日程管理や書類作成等の基本的なところでつまずくことも少なくありません。ただ、国際機関でそういった生の肌感覚を得られること自体が大きな糧ではないかとも思います。

 
 
  • これからユネスコでの勤務を目指す方へのメッセージをお願いいたします。
  
 スタッフの採用を担当したこともありますが、言語や国籍等に関係なく、そのポジションに対してどれだけ準備してきたか、自分の強みをどう活かせるのか、そして何よりそこにかける熱意が重要な要素だと思います。これらのうちどれかだけがあっても、面接などで欠けたところは目に見えてわかってしまいます。
 まずはCVを書いてアプライするところからかと思いますが、本腰を入れて獲得したいポストがあれば、そこに向けた経歴をしっかり積んだ上で、自分を最大限活かす見せ方を、熱意を持って取り組めば、チャンスは広がると思います。
 いつか皆さんと一緒にお仕事できることを楽しみにしております。