2019年4月15日:裏千家千玄室大宗匠のユネスコ訪問(事務局長との会談・献茶式の実施)
平成31年4月16日



4月15日(月),我が国のユネスコ親善大使である裏千家15代・前家元 鵬雲斎千玄室(ほううんさいせんげんしつ)大宗匠がユネスコを訪問され,アズレー・ユネスコ事務局長と会談を行い,その後ユネスコ本部にて世界平和を祈念する献茶式及び来場者への呈茶を行われました。一連の茶道行事にはアズレー事務局長をはじめとするユネスコ事務局幹部やユネスコ執行委員国大使,我が国のユネスコ平和芸術家である節子・クロソフスカ・ド・ローラ伯爵夫人等,数多くのユネスコ関係者が出席しました。


ユネスコ本部の日本庭園で行われた献茶式の冒頭,山田大使はスピーチにおいて千玄室大宗匠の提唱される「一碗からピースフルネスを」というお言葉を紹介しつつ茶道の「和敬清寂」の精神はユネスコの理念にも合致するものと述べ,アズレー事務局長は千玄室大宗匠のユネスコ訪問を歓迎するとともに茶道が表面上の美しさのみならず他者及び食物への敬意,自然との共生といった哲学的な価値まで伝えることができると賞賛し,本日の茶道行事が加盟国の関係向上につながることを期待する旨述べました。


その後千玄室大宗匠が献茶の儀を行われ,最後のスピーチにおいてイサム・ノグチの作庭した日本庭園に言及されるとともに,世界平和のために行動されるユネスコの皆様の努力に感謝したいと述べられました。これに続いて屋内会場で行われた特別呈茶は,常に参加者が訪れ大盛況となり,千玄室大宗匠自らも参加者とお話しをされるなど,大変和やかな雰囲気の中で執り行われました。

